ICL医療費控除でいくら戻るの?確定申告の方法って?徹底解説

ICL医療費控除 ICL

ICL手術を検討されている方の中には、「自由診療だから費用が高い」「保険適用外だから負担も大きい」と感じる方が多いのではないでしょうか。
しかし、ICLは医療行為とみなされるため、医療費控除の対象になる可能性があります。上手に確定申告をすれば、所得税・住民税が大幅に還付されるチャンスがあることをご存じでしたか?
この記事では、年間3万人以上を診察する眼科専門医が、ICL手術と医療費控除の仕組みを詳しく解説します。知らなかったばかりに大きなお金を取り逃がしてしまうことがないよう、ぜひ最後までチェックしてください。

ICL手術とは

ICL手術は、目の中に小さなレンズ(コラマー素材など)を挿入して視力を矯正する手術です。角膜の形状を削るレーシックとは異なり、角膜を温存したまま強度近視を含む幅広い度数に対応できる利点があります。

  • レンズは眼内で取り外しも可能(必要に応じてレンズを抜去できる)
  • 術後の回復が比較的早く、多くの方が高い満足度を実感
  • 非常に強い近視(-6D、-8D、-10Dなど)でも矯正を検討できる

このように、レーシックで不適応と診断された方や、角膜が薄くて手術が難しい方にも選択肢として活躍しています。

ICL挿入中
ICL固定
ICL治療後

ICL手術は保険適用可能なのか?ICL費用の相場

ICL手術は保険適用にはならず、自由診療になります。

そのため、クリニックによって費用はまちまちです。

  • 相場は両眼でおおよそ50~70万円前後
  • 検査費、手術費、術後フォロー代などすべて含む場合が多い
  • 為替レートや人件費の影響で、将来的に値上がりする可能性も

これだけの金額を自費で支払うのは負担が大きく感じられるかもしれませんが、後述する医療費控除の活用によって、かなりの金額が還付される可能性があります。また、コンタクトを今後も使い続けることを考えると、ICL治療を早くやればやるほどおトクな計算にもなります。

ICL手術は医療費控除の対象

医療費控除とは、1年間(1月~12月)に支払った医療費が合計10万円を超えた場合、確定申告によって一部が所得控除され、税金が戻ってくる制度です。
ICLは保険外の自由診療ですが、「視力を回復するための治療行為」であるため、医療費控除の対象になります。(国税庁に問い合わせ済み)

  • レーシックと同様に「治療目的」とみなされる
  • 国税庁に確認済みで、ICLも控除対象となる
  • サラリーマン(給与所得者)でも年末調整ではなく、確定申告が必要

実際にいくら戻るのか

医療費控除額は、以下のような式でおおまかに計算されます。

「1年間の医療費合計 – 10万円(または所得の5%)」=控除対象額
控除対象額 ×(所得税+住民税の税率)=還付金(目安)

「医療費控除」は所得税の計算対象となる収入から「医療費控除」分を差し引くことができるため、まず所得税をおさえることができます。
そのため、たとえば会社勤めの方ですでにお給料から所得税がすでに引かれていた場合は確定申告によって支払った税金が戻ってきます。

住民税も控除の対象になります。ただし、所得税は還付されて現金が戻ってくるのに対して、住民税は収入に対して翌年支払うことから還付はなく、翌年の住民税が安くなります

計算例

例えば、ICL手術で年収400万の方が両眼65万円を支払ったケースを想定します(他の医療費はなし)。

  • 控除対象額=65万円 – 10万円=55万円
  • 年収400万円前後で所得税と住民税を合わせて約30%と仮定
  • 55万円×30%=16万5,000円程度の還付も見込める

つまり、年収400万程度の方が65万のICL手術を受けた場合、確定申告にて「16万5000円」程度おトクになります。

金額が大きくなる自由診療ほど、医療費控除による節税効果は高まります。さらに、家族の医療費も合算できるので、1年間で10万円を超えるハードルは意外と低いかもしれません。

ICLは保険適用外だが、節税のメリットは大きい

ICL手術は保険診療ではなく自由診療ですので、3割負担のような優遇はありません。また、多くの民間医療保険でも「ICLは適用外」とされるケースがほとんどです。
しかし、ICL手術は裸眼視力の回復やコンタクトレンズからの解放をもたらす大きなメリットがあり、かつ医療費控除によって負担を軽減できるため、十分検討の価値がある選択肢です。

  • 「保険が効かない=税制優遇もない」という誤解は捨てる
  • 医療費控除を賢く活用すれば、10万円以上の還付になる可能性も

医療費控除の手続き・必要書類

医療費控除を受けるためには、確定申告を行います。会社員でも医療費が一定額を超えた場合は、自分で申告しないと還付を受けられません。

必要書類のポイント

  1. 確定申告書B
  2. 医療費控除の明細書(領収書は原則5年間保管)
  3. 源泉徴収票(会社員の場合)
  4. マイナンバーカード(+マイナンバーカード対応のスマートフォン)や印鑑など

申告対象となる年の翌年2月16日から3月15日までが原則ですが、過去5年分までさかのぼって還付申告することも可能です。
「去年ICLを受けたけれど申告し忘れた!」という場合でも、領収書などをきちんと保管していれば諦める必要はありません。

ICLを受けたら領収書は大切に保管しておきましょう。

近年はマイナンバーカードを使用することで、スマホから簡単に確定申告が行えるようになりました。詳しくは下記の国税庁youtubeを参考にしてください。

クリニック選びのポイント

ICLの手術は白内障手術に似た技術やノウハウが必要とされます。選ぶ際には以下の点も考慮しましょう。

術者の実績

白内障手術やICL手術の件数を多くこなした医師であれば、技術的な信頼性が高いと考えられます。

検査機器の充実度

IOLマスターやOCTなど、必要な計測機器がそろっているクリニックのほうが、正確なレンズ度数の選定と安全なフォローアップが期待できます。特に、「Casia2」という前眼部OCTを使用することでより適切なレンズを選ぶことができます。

カウンセリングが親身で丁寧かどうか

目の状態やご年齢、生活スタイルによっては、ICL治療を行うことが適切でない場合があります。
たとえば、「45歳で、仕事はパソコン作業が多い。眼鏡がなくてもパソコン作業やスマホは操作できる。遠くの看板の字が読みづらい」といった方の場合、ICLを入れると1.2しっかり見えるようになりますが、仕事でパソコンを扱う際に目が疲れるようになり、老眼鏡が必要になってくる可能性が高いです。
そういったリスクなども詳しく説明してもらえるクリニックがよりよいと言えるでしょう。

医療費控除で損しないためのポイント

  1. 1年間の医療費は家族分を合算してOK
  2. 市販の風邪薬などのOTC医薬品も対象になる場合あり
  3. 自由診療でも「治療目的」なら堂々と申請可
  4. 給与所得者でも確定申告が必須
  5. 保管していた領収書は5年以内なら還付申告が可能

「ICL手術を受けてみたいけれど費用面がネック…」と思っている方にとって、医療費控除の存在は非常に大きなアドバンテージです。まとまったお金が必要になる自由診療こそ、こうした税制優遇を賢く利用しない手はありません。

まとめ!ICLと医療費控除を上手に組み合わせよう

ICL手術は、高度な近視でも視力回復が期待できる優れた治療法です。保険適用外のため一見高額に感じますが、医療費控除を活用すれば10万円以上の還付を得るケースも多々あります。

・医療費控除の手続きは確定申告にて行い、領収書やレシートをしっかり保管
・手術費用と合算して10万円を超えれば控除対象額が生じる
・クリニック選びでは術者の実績や検査機器、費用の内訳を必ず確認

ICLによって得られる「コンタクトレンズやメガネ不要の快適生活」は、多くの患者さんが満足する大きなメリットです。もし費用面で迷っている方は、今回紹介した医療費控除の方法をしっかり押さえ、賢く節税をしてみてください。きっと視界も家計もクリアになるはずです。

当院、経堂こうづき眼科(東京都世田谷区経堂)ではICL治療を行っております。もしご不安や疑問があれば、お気軽にご相談ください。

ICLはどうしても高額になってしまう治療のため、信頼できる病院選びも重要です。ICL治療の病院選びで大切なのは、金額だけでなく

  • 「カウンセリングの丁寧さ」
  • 「設備は最新のものか」
  • 「術者の熟練度」
  • 「アフターフォロー」

だと考えます。

そのため、クリニックや病院のホームページをしっかりと確認した上で、一度カウンセリングを受け、上記を見極めることが重要だと考えます。

経堂こうづき眼科のICLにおける目標は、単に視力を回復するだけでなく、患者さんが安心して手術を受け、術後も快適な日常生活を送れるようサポートすることです。そのための第一歩として、丁寧なカウンセリングを実施しております。

また、最新の前眼部OCT「CASIA2」をはじめとした詳細な検査を、常駐している視能訓練士(ORT/CO)が行います。

ICL手術にあたっては「CENTURION® ACTIVE SENTRY®(センチュリオンアクティブセントリー)」という最新・最高級機器を使用し、熟練の術者による治療を行っています。

無料でのカウンセリングと検査を行っておりますので、迷われている方はぜひ一度ご予約の上ご来院ください。

お電話か来院にてご予約を承っております。

ICLについて更に詳しくは下記をご覧ください。

予約TEL:03-5799-7276

診療受付時間: 午前10:00-13:00 午後15:00-18:30
※木曜日休診、日曜祝日18:00まで
土日祝も診療を行っております。(木曜休診日)

〒156-0052 東京都世田谷区経堂2-1-33 経堂コルティ 2F
小田急線経堂駅すぐショッピングモール内

この記事の監修

経堂こうづき眼科院長
ICL
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